擁壁の計算ツール一覧|形式別の違いと選び方
14 件L型・逆L型・逆T型・重力式・もたれ式・ブロック積みなど9形式の擁壁について、転倒・滑動・支持力の安定計算と、竪壁・底版の部材(断面)計算を行うツールをまとめています。形式ごとに適する場面と照査すべき項目が違うため、下の比較表で確かめてからお選びください。
形式別の比較と選び方
| 形式 | 選ぶ場面 | 構造と前提 | 照査の必要なこと | 対応アプリ |
|---|---|---|---|---|
| L型擁壁 | たて壁と底版からなる片持ばり式の一つ。用地境界が前面に接していて、つま先版を設けられない場合に用いる。片持ばり式で適用されている擁壁高は3〜10m程度。 | 鉄筋コンクリート造。かかと版に載る土の重量を安定に利用する。水平荷重に対しては、たて壁とかかと版がそれぞれ片持ばりとして抵抗する。杭基礎となる場合にも用いられる。 | 転倒・滑動・支持力に対する安定(合力の作用位置=偏心量、地盤反力度)と、たて壁基部・かかと版の曲げ・せん断。 | |
| 逆L型擁壁 | 片持ばり式のうち、たて壁を底版のかかと側に置く形式。背面側に底版を張り出せない場合に用いる。 | 鉄筋コンクリート造。つま先版だけを持つため、かかと版に載る土の重量を安定に利用できない。同じ高さならL型・逆T型より条件は厳しくなる。 | 転倒・滑動・支持力に対する安定(合力の作用位置=偏心量、地盤反力度)と、たて壁基部・つま先版の曲げ・せん断。 | |
| 逆T型擁壁 | 片持ばり式の代表形式。たて壁の前後どちらにも底版を張り出せる場合に用いる。 | 鉄筋コンクリート造。かかと版に載る土の重量を安定に利用する。たて壁・つま先版・かかと版が、それぞれ片持ばりとして抵抗する。 | 転倒・滑動・支持力に対する安定(合力の作用位置=偏心量、地盤反力度)と、たて壁基部・つま先版・かかと版の曲げ・せん断。 | |
| 重力式擁壁 | 躯体の自重で土圧に抵抗させる形式。適用されている擁壁高は5m程度以下で、小規模な擁壁として用いることが多い。 | 無筋コンクリート。躯体断面に引張応力が生じない断面とする。基礎地盤が良好な箇所に用い、杭基礎となる場合には適さない。 | 転倒・滑動・支持力に対する安定(合力の作用位置=偏心量、地盤反力度)と、躯体に引張が生じないこと。 | |
| U型擁壁 | 側壁と底版が一体となったU字形の擁壁。掘割道路や立体交差の取付け部などに用いる。内部の空間を利用する掘割式と、内部に土などを詰めて上面を利用する中詰め式がある。 | 鉄筋コンクリート造。左右から土圧を受け、変位を許さない構造のため土圧は主働土圧まで下がらない。掘割式で壁高が高い場合は、側壁間にストラットを設けることがある。 | 側壁・底版の曲げ・せん断と、躯体全体の安定。掘割式で地下水位以下に用いる場合は、水圧の影響と浮上がりに対する安定。 | |
| ブロック積み擁壁 | コンクリートブロックや石を積み重ね、胴込めコンクリートで一体化して急勾配ののり面を保持する。のり面下部の小規模な崩壊の防止、のり面の保護に用いる。適用されている擁壁高は7m以下。 | 安定している地山や盛土など、土圧が小さい場合に用いる。耐震性に劣る。 | 控長・裏込めコンクリートなどの断面が、経験に基づく設計法の標準を満たすこと。支持に対する安定。 | |
| もたれ式擁壁 | 地山または切土部にもたれた状態で、自重のみで土圧に抵抗する。主として切土部に用いる形式で、背面が盛土の箇所には向かない。適用されている擁壁高は10m程度以下。 | 無筋コンクリート。擁壁自体では自立しない。比較的安定した地山や切土部に用い、基礎地盤は堅固なものが望ましい。 | 転倒(合力の作用位置が底版中央より前面側にあること)・滑動・支持に対する安定と、躯体・つま先版の縁応力度。 | |
| 大型ブロック積み擁壁 | ブロックを大型化して施工の省人化と安定性の向上を図った形式。のり面下部の小規模な崩壊の防止、のり面の保護に用いる。適用されている擁壁高は8m以下。 | 胴込めコンクリートまたはブロック間のかみ合わせで一体化する。ブロック間の結合を強固にしたものはもたれ式に準じた適用ができ、その場合は基礎地盤が堅固で、比較的安定した地山や切土部であることが望ましい。 | 控長・かみ合わせなどの断面が、構造タイプごとの標準を満たすこと。転倒・滑動・支持力に対する安定と、壁体を一体の無筋断面とみなした縁応力度。 | |
| 待ち受け擁壁 | 斜面から離して設置し、崩壊した土砂を受け止める。斜面の崩壊そのものを止めるのではなく、到達する土砂を捕捉する。 | 自重で抵抗する無筋コンクリート。背面土圧のほかに、崩壊土砂の衝撃力と、堆積した土砂の土圧を受ける。捕捉できる土砂の量は、擁壁高と斜面からの離れで決まる。 | 常時・衝撃時・堆積時それぞれの転倒・滑動・支持力に対する安定と躯体の縁応力度、土砂の捕捉容量。高さが8mを超える場合は地震時の安定も照査する。 |
安定計算・断面計算は、いずれも延長1mあたりの断面についてのものです。各アプリの前提と対象外の条件は、それぞれのページの冒頭に記載しています。
L型擁壁の安定計算・構造計算
L型擁壁の転倒・滑動・支持力の安定計算と、竪壁・底版の部材(断面)計算を行います。
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L型擁壁の一括計算
擁壁高の異なるL型擁壁を表に並べ、同じ設計基準・条件でまとめて計算します。安定計算と部材計算のOK・NGを表の中で判定し、計算書もタイプ数ぶんまとめて出力できます。
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宅地用L型擁壁の安定計算・構造計算
土質区分から政令別表第二の土圧係数が決まり、基礎幅と配筋も自動で計算できる宅地向けのL型擁壁の設計計算です。常時の転倒・滑動の安定計算と、竪壁・底版の部材(断面)計算を行います。
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逆L型擁壁の安定計算・構造計算
逆L型擁壁の転倒・滑動の安定計算と地盤反力度の算定、竪壁・底版の部材(断面)計算を行います。
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逆T型擁壁の安定計算・構造計算
逆T型擁壁の転倒・滑動・支持力の安定計算と、竪壁・底版の部材(断面)計算を行います。
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重力式擁壁の安定計算
重力式擁壁の転倒・滑動・支持力の安定計算を行います。
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重力式擁壁の一括計算
擁壁高の異なる重力式擁壁を表に並べ、同じ設計基準・条件でまとめて計算します。転倒・滑動・偏心量の安定計算のOK・NGを表の中で判定し、計算書もタイプ数ぶんまとめて出力できます。
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宅地用重力式擁壁の安定計算
土質区分から土圧係数が決まり、背面勾配も自動で計算できる宅地向けの重力式擁壁の設計計算です。常時の転倒・滑動・偏心量の安定計算と、最大地盤反力度の算定を行います。
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U型擁壁の設計
U型擁壁の側壁・底版の部材(断面)計算と、浮上がりに対する検討を行います。
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階段擁壁の安定計算・構造計算
中詰なし・中詰ありの2ケースについて、階段擁壁の側壁・底版の部材(断面)計算、転倒・滑動・支持力の安定計算、浮上がりに対する検討を行います。
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ブロック積み擁壁の安定計算
表5-3による「経験に基づく設計法」でブロック積み擁壁の断面を照査し、支持に対する安定計算を行います。転倒・滑動は参考照査として併記します。
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もたれ式擁壁の安定計算・構造計算
もたれ式擁壁の転倒・滑動・支持力の安定計算と、躯体・つま先版の部材(断面)計算を行います。
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大型ブロック積み擁壁の安定計算
解表5-7・解表5-8で大型ブロック積み擁壁の断面を照査し、常時・地震時の転倒・滑動・支持力の安定計算と部材の安全性の照査を行います。
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待ち受け擁壁の設計計算
崩壊土砂の衝撃力・堆積土圧を考慮した待ち受け擁壁の安定計算と、土砂捕捉容量の検討を行います。
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この分野の解説記事
擁壁工に関する設計計算の考え方をまとめた記事が3件あります。手法の使い分けや設計定数の決め方など、アプリのページだけでは書ききれない内容を扱っています。