座標計算|2点間の距離・方向角、座標法の面積、トラバース、水準測量の野帳をブラウザで計算

v1.0.0 最終更新日: 2026-10-21

インストール不要で使える無料の座標計算用フリーソフトです。このアプリは、平面直角座標の点の座標から、2点間の距離と方向角、座標法による面積を求めます。結合トラバース・閉合トラバースの方向角と座標の閉合差を配って新点の座標を求め、水準測量の野帳(器高式・昇降式)から地盤高を求めることもできます。

このツールで検討できること
  • このアプリは、点の座標(X は北、Y は東)から、隣り合う点の間の距離と方向角を求めます。点を閉じた多角形として結ぶと、座標法で倍面積と面積を求め、座標法の面積計算表も出します。
  • 結合トラバースと閉合トラバースは、方向角の閉合差を夾角に等しく配り、座標の閉合差をコンパス法かトランシット法で配って、新点の座標を求めます。水平位置の閉合差と閉合比を出し、作業規程の準則の点検計算の許容範囲と比べることもできます。
  • 水準測量の野帳は、後視と前視の読みから、器高式か昇降式で各測点の地盤高を求めます。終点を既知点に結ぶか出発点に戻ったときは、閉合差を距離か器械の据え付けの回数に比例して配ります。
対象外・注意が必要な条件
  • 距離は、平面直角座標の上の水平な距離として扱います。斜距離の補正や縮尺係数の補正、経緯度との換算は行いません。
  • トラバースは1本の路線を扱います。交点のある多角網の平均計算は行いません。
  • 水準測量は1方向の観測を計算します。往路と復路の較差は求めません。

適用範囲と計算上の仮定をすべて見る

1. 計算の種類

土地の境界点の座標から辺の長さや面積を求めるときは「座標から距離・方向角・面積」、多角測量の観測から新点の座標を求めるときは「トラバースの調整」、レベルの読みから高さを求めるときは「水準測量の野帳」を選んでください。

2. 条件と既知点

座標は平面直角座標の値(X は北、Y は東)で入れます。方向角は、X 軸の北から右回りに測った角です。

面積を求めるときは「閉じた多角形」を選び、点を外周に沿って順に並べます。並べる向きは右回り・左回りのどちらでもかまいません。

3. 座標・観測値の表

1行目の点から順に、点名と座標を入れます。面積を求めるときは、点を外周に沿って順に並べます。

1行目の点から順に入力します(最大100点)。
Excel・CSVから一括で貼り付ける

「点名」「X」「Y」の順の列を貼り付けて、「表に反映」を押します。点名の無い「X」「Y」の2列も読みます。区切りはタブ・カンマ・空白のどれでも読み、見出しの行は読み飛ばします。

行点名X (m)北Y (m)東
1
2
3
4
5
6

リアルタイムプレビュー(計算結果)

入力に応じて自動更新

点と辺の図

計算の表

座標法の面積計算(求積表)

辺の距離と方向角

Excel で開ける形式(UTF-8)で保存します。

計算方法と適用範囲

計算式・適用範囲・使用基準と参考文献

このツールで計算できること

このアプリは、平面直角座標の上の測量の計算を行います。点の座標から辺の距離と方向角、座標法の面積を求め、トラバースの観測から新点の座標を、水準測量の野帳から各点の地盤高を求めます。境界点の辺長や面積の確認、工事の基準点の計算、縦断測量の野帳の整理に使うことができます。

計算方法・使用式

  • 測量の座標計算では、平面直角座標の X 軸を北、Y 軸を東にとります。数学の座標とは軸の向きが異なるため、X と Y を取り違えないよう注意が必要です。方向角とは、X 軸の北の向きから右回りに測った角のことです。真北から測る方位角とは、子午線収差の分だけ異なります。
  • 2点の座標が分かっているとき、2点の間の距離と方向角は、座標の差から求めることができます。座標の差を ΔX・ΔY とすると、距離 S は √(ΔX²+ΔY²) です。方向角は tan⁻¹(ΔY/ΔX) で求め、ΔX と ΔY の正負から、角が 4 つの象限のどこにあるかを決めます。
  • 座標法とは、多角形の頂点の座標から面積を求める方法のことです。各点の X に、次の点の Y と前の点の Y の差を掛けて足し合わせた値が倍面積で、その半分が面積になります。点を右回りに並べると倍面積は正、左回りに並べると負になるため、面積は倍面積の絶対値の半分とします。
  • 作業規程の準則では、面積計算は原則として座標法により行うとされています。面積は 0.000001 m² の位まで求め、その次の位以下を切り捨てます。点の順番を誤って辺が交わる多角形にすると、座標法の値は面積を表さないため、点は外周に沿って順に並べます。
  • トラバース(多角測量)とは、測点を折れ線で結び、各測点の夾角と辺の距離を測って座標を求める測量のことです。既知点から出発して別の既知点に結ぶ形のことを結合トラバース、出発点に戻る形のことを閉合トラバースと呼びます。どちらの形も、既知の値と比べて観測の誤差を確かめることができます。
  • 方向角は、前の辺の方向角に夾角を足して 180° を引き、順に求めます。結合トラバースでは、結合点で求めた方向角と既知の方向角の差が、方向角の閉合差になります。閉合トラバースでは、頂点が N 個の多角形の内角の和が (N−2)×180° になるはずなので、観測した内角の和との差が閉合差です。
  • 方向角の閉合差は、観測した夾角に等しく配ります。作業規程の準則の簡易網平均計算では、方向角の重量を路線の観測点数の逆数とし、閉合差を夾角の補正値の和として扱います。補正した夾角で方向角を求め直すと、結合点の方向角は既知の値に一致します。
  • 緯距とは辺の X 方向の長さ、経距とは辺の Y 方向の長さのことで、距離に方向角の cos と sin を掛けて求めます。既知点の座標の差と、緯距・経距の和との差が、座標の閉合差です。水平位置の閉合差は √(Δx²+Δy²) で、これを路線長で割った値のことを閉合比と呼び、1/M の形で表します。
  • 座標の閉合差の配り方には、コンパス法とトランシット法があります。コンパス法とは、閉合差を辺の距離に比例して配る方法のことで、角と距離の観測の精度が同じくらいのときに用います。トランシット法とは、緯距・経距の大きさに比例して配る方法のことで、角の観測の精度が距離より高いときに用います。
  • 作業規程の準則の簡易網平均計算では、座標の補正値を出発点からの距離の和に比例して求めるため、1本の路線ではコンパス法と同じ配り方になります。また、作業規程の準則では、トータルステーション等による点検計算の許容範囲が級ごとに定められています。
  • 例えば4級基準点測量の結合多角・単路線の水平位置の閉合差の許容範囲は、150mm+100mm√N・ΣS(N は辺数、ΣS は路線長の km)です。閉合差が許容範囲を超えたときは、再測などの措置を行います。
  • 水準測量では、レベルで標尺を読み、後視(B.S.:バックサイト)と前視(F.S.:フォアサイト)の差から高低差を求めます。器高式とは、既知点の標高に後視を足した器械高(I.H.:インストルメントハイト)から、各点の前視を引いて地盤高を求める方法のことです。器高式は、中間点の多い縦断測量に向いています。
  • 昇降式とは、隣り合う2点の読みの差を昇(+)と降(−)に分けて記入し、前の点の地盤高に足して地盤高を求める方法のことです。器械を据え替える点のことを盛替点(T.P.:ターニングポイント)、前視だけを読む点のことを中間点(I.P.:インターミディエイトポイント)と呼びます。
  • 野帳の計算は、後視の合計から前視の合計を引いた値が、終点と出発点の標高の差に一致するかで検算します。前視の合計には、盛替点と終点の前視だけを含めます。終点が既知点のときは、既知の標高から計算した標高を引いた値が閉合差になります。
  • 水準測量の閉合差は、出発点からの距離に比例して各点に配ります。作業規程の準則では、直接水準測量の平均計算は距離の逆数を重量として行うとされており、1本の路線では距離に比例して配るのと同じになります。距離が分からないときは、器械の据え付けの回数に比例して配る方法もあります。
  • 作業規程の準則では、水準測量の点検計算の許容範囲が、観測距離 S(片道、km)の平方根に比例する形で定められています。例えば4級水準測量では、環閉合差が 20mm√S、既知点から既知点までの閉合差が 25mm√S です。閉合差が許容範囲を超えたときは、再測などの措置を行います。

入力と出力

入力: 計算の種類、点の座標(X・Y)と結び方、トラバースの路線の形・夾角の向き・既知点と方向点の座標(または方向角)・観測した夾角と距離・座標の閉合差の配り方・許容範囲の級、水準測量の野帳の形・出発点の標高・終点の扱いと既知の標高・距離と後視・前視の読み・閉合差の配り方・許容範囲の級。表は Excel から貼り付けることができます。

出力: 隣り合う点の座標の差・距離・方向角、倍面積と面積(座標法の面積計算表)、トラバースの方向角の閉合差・夾角の補正量・緯距と経距・座標の閉合差・閉合比・新点の座標、野帳の器械高または昇降・地盤高・検算・閉合差と調整後の地盤高、点・路線・縦断の図。表は CSV で保存することができ、計算過程つきの帳票(計算書)も出力することができます。

適用範囲・計算上の仮定

  • 座標は平面直角座標の値として扱い、距離は平面直角座標の上の水平な距離として計算します。斜距離の補正、基準面上の距離への補正、縮尺係数の補正、経緯度との換算は行いません。
  • トラバースは、方向角の取付観測を行った1本の路線を扱います。交点のある多角網の平均計算は行いません。
  • 方向角の閉合差は、秒の端数を丸めずに夾角へ等しく配ります。秒を整数にそろえて配る手計算とは、補正後の夾角がわずかに異なることがあります。
  • 水準測量は1方向の観測を計算します。往復観測の較差、標尺補正、正規正標高補正は扱いません。距離に比例して配るときは、野帳の各行の距離を足した値を路線の長さとして扱います。
  • 面積は 0.000001 m² の位まで求め、その次の位以下を切り捨てます。土地の登記の地積は、別に定められた位と端数の扱いで求めてください。

使用基準・参考文献・設計者が確認すべき事項

  • 作業規程の準則(平成20年3月31日 国土交通省告示第413号、令和7年3月31日 一部改正): 第41条 計算の方法等、第42条 点検計算及び再測(トータルステーション等による点検計算の許容範囲)、第43条 平均計算、第69条 点検計算及び再測(水準測量の点検計算の許容範囲)、第70条 平均計算、第649条 縦断測量、第701条 面積計算。
  • 作業規程の準則 付録6 計算式集(令和7年3月31日 一部改正): 基準点測量 2.3 座標及び閉合差の計算(方向角の取付を行った場合)、2.5.2 標高の閉合差、2.7.1 簡易網平均計算(単純重量平均による方法)、水準測量 3 水準網平均計算。

公共測量では、計画機関の作業規程と、作業規程の準則の最新の版に従ってください。計算の結果は、観測の記録と照らし合わせ、技術者が確かめたうえで用いてください。